© 松下まり子
Exhibitions
MARIKO
松下まり子
2015/10/09 until 2015/10/31
Vernissage 2015/10/09 1800 – 2200
「私はセックスをする子供である。私は絵を描くときセックスしている。時間の粘膜というトンネルの中をペニスみたいになって突き進んでいく。」
松下まり子
この度、matchbacoでは10月9日(金曜)より31日(土曜)まで、松下まり子による個展「MARIKO」を開催いたします。
松下まり子と作品について
松下の作り出す絵画は不可解で性的なニュアンスが込められています。 その姿は子供のような肖像画が多く、ドレスを着ていて、こちらを見て微笑んだりしています。
彼女は長い間、自分の言いたい事が言えない、目も口も使えないディスコミュニケーションの中にいたと言います。 しかし、作品を作るうちに彼女と他者を隔てていた「壁」は「トンネル」に変化したようです。
泥を散らして転がるもの。
中に何か芯があり触ると柔らかいもの。
暗闇の中で噛み付くもの。
毛があり濡れていて、かさぶたのように痛々しいもの。
小さな歯を並べてひいひい笑うもの。
目の玉、それ以外の身体、ばらばらになって不自由な個を得たもの。
彼女の作品は、性愛も暴力も、また死を暗示させる血の流れも、他者への無自覚なコミットメントという点においては同意義なのだと、赤裸にさらけ出しています。
深層心理に潜んでいる願望や繊細な感情を、それぞれの絵画に息吹を吹き込んでいます。
本展では、これまでにない彼女の個人的な友人を描いた作品も展示されます。
自分の内的な世界に耽溺するだけでなく、他者へと腕を伸ばし始めた彼女の新しい「子供たち」をご高覧頂ける事になるでしょう。
また展示開催に併せて、matchbacoにて作成した松下まり子作品集「Mariko Matsushita: MARIKO」(B5サイズ、50pages /フルカラー) 限定30部を販売致します。
- 名称:松下まり子「MARIKO」/ Mariko Matsushita “MARIKO”
- 会場:matchbaco
- 住所:東京都新宿区新宿3-1-32 新宿ビル2号館5階
- 会期:2015年10月9日(金曜) - 31日(土曜)
- 開廊時間:14:00 - 22:00
- 休廊:月曜・火曜
- 展示分野:絵画
- 出展作家:松下まり子
- 作家HP:http://www.matsushita-mariko.com/
- テキスト:matchbaco 中橋 健一 翻訳者:ロバート・ファヒー
The Artist
松下まり子
BIO
- 1980年 大阪生まれ
- 2004年 京都市立芸術大学油画専攻卒業
Residence
- 2017年7月~9月: 英・デルフィナ財団(ロンドン)
BOOK
- 「MARIKO」 matchbaco発行、2015年
- 「抱擁に至るまで」 自費出版、2018年
- 「KEN NAKAHASHI No.2—Mariko Matsushita Anökumene: Land exiled as uninhabitable」KEN NAKAHASHI発行、2020年
COLLABORATION
- pays des fees、2017年
- あちゃちゅむ、2017年
media coverage
- GOETHE(ゲーテ)2021年2月号(2020年12月24日発売)
- アウシュビッツ、コロナ禍、絵画。小林正人評 松下まり子「居住不可能として追放された土地」展(美術手帖 | Web版 Review 2020年11月20日 Web掲載)
- 松下まり子 インタビュー(現代芸術振興財団 | 2020年10月29日 Web掲載)
- 松下まり子 個展「Silent Resistance to Oblivion」レポート by QUOTATION magazine(QUOTATION magajine.jp | Column 2018年9月18日 Web掲載)
- インタビュー "Oriental ideals in a postmodern shell" Odalisque Magazine (日本語)
- 現代芸術振興財団 第2回CAFAA賞 最優秀賞受賞者決定のお知らせ
- Art+Culture クリムゾン色の暗闇、日本の傑出した画家松下まり子:「RAW」個展@KEN NAKAHASHI