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EXTENDED!

5月6日(土)まで

KEN NAKAHASHIでは3月31日(金)から5月6日(土)まで、大垣美穂子による当画廊では初めての個展「Threshold」を開催いたします。

大垣美穂子は1973年富山県生まれ。1995年に愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻を卒業し、1996年 からドイツ国立デュッセルドルフ・クンストアカデミーに留学。 2004年に同大学を卒業し14年間ドイツで活 動した後、2010年にその拠点を日本に移す。 これまでデュッセルドルフ、ニューヨーク、京都、東京など国 内外にて数多くの展覧会を開催。2003年、ノルトライン・ヴェストファーレン州のミュージアム・バーデン で 行われた展覧会「57回 ベルギッシェ・クンスト・アウスステールング」にてオーディエンス賞を受賞。そ の作品は、国内外の個人コレクターに多数所蔵されています。

くも膜下出血と診断され闘病期間を経て病を克服した大垣は、一層深く生そのものに沈潜し、また生そのも のに生きる途を見出す手段として死を見んとする詳細な反省の繰り返しの中で、 立体、インスタレーション、 ドローイング、映像、パフォーマンスなど多岐にわたるメディアを用いて、「死」や「老い」に対する畏怖 と崇敬を具現化した作品を発表してきました。 銀河のような光を放つ年老いた人物をかたどった立体《Milky Way》シリーズ、メルセデス・ベンツを解体 そして無数のビーズで装飾し、その内部に鑑賞者が 「死体」として身を横たえる宮型霊柩車を模った 《before the beginning – after the end》、自身の身体をモチーフに「生きていることの実感」と「死を思う こと(メメントモリ)」 の確認作業とも言える無数の点で描かれたドローイング作品《Star Tale》シリーズ など、死や老いといった概念を表現したそれらの作品はダイナミックかつ壮麗です。

大垣の身体性をもって制作した、無数の穴やビーズ、光などの集合体で構成されるそれらの作品は、人々の 多次元にわたる数え切れない集合意識の渦となって空間に立ち上がります。

「最初粘土で型を作ってから、石膏型をとってFRPや紙で作るのですが、型をとっていくとだんだん最初に 作った像と異なって、歪みが出てくる。しかし、その歪みが、 まさしく老人じゃないと出ない歪みだったり する。立体を作っている時の偶然の歪みが、自分が頭で考えて作る歪みよりもリアルだ。」と制作過程につ いて大垣は語ります。 これまで発表してきた《Milky Way》シリーズは、座っていたり、寝転んでいたりした年老いた人間の身体 がモチーフとなっていました。「死を目の前に向かう新境地。物事の開始点」 を意味する「Threshold」 と題された本展で発表する新作は、腰を曲げつつも立ち上がり、前に進もうとする立像となります。

FRPで作られた作品の表面には感情のメタファーとして無数の穴が開けられており、ギャラリーの空間全体 が銀河のように光り輝きプラネタリウムのようになります。 大垣の探求する「生」や「死」そして「老い」というテーマについて、鑑賞者それぞれとの対話が生まれる ことになるでしょう。


The Artist

大垣美穂子

bio

1973年富山県生まれ。1995年愛知県立芸術大学美術学部油画学科卒業。2004年 ドイツ国立デュッセルドルフ・クンストアカデミーを卒業。立体、インスタレーション、ドローイングなどで、 「生」や「死」をテーマに国内外で作品を発表しています。

無数の穴があけられ、銀河のような光を放つ年老いた人物をかたどった立体《Milky Way》シリーズ、メルセデス・ベンツを解体し無数のビーズで装飾し、 かつて日本で多用されていた宮型霊柩車に仕立てたものの内部に鑑賞者が「死体」として身を横たえる《before the beginning – after the end》といった作品、 また自身の身体をモチーフに「生きていることの実感」と「死を思うこと(メメントモリ)」の確認作業とも言える、 無数の点が画面を覆い尽くすように描かれたドローイング《Star Tale》シリーズなど、死や老いといった概念をダイナミックかつ壮麗に表現してます。

book

  • 「大垣美穂子 WHO」発行・編集・デザイン 杉原州志、2013年